ナックルダスター マイ フレンド
写真をクリックすると拡大表示します。
2007年6月某日... つい先日、San Jose ガンショー会場を徘徊していたら変わった物が視界に飛び込んできました。 こ、これはっ! リードさんちの「僕のお友達、マイフレンド」ではないですかぁ!
James Reid, Knuckleduster "My Friend" .22 caliber 7 shot (注: Knuckle Duster との表記もあり)
値段は結構高いけど物は良さそうだし、何てったって実物を見たのはこれが初めて。
現代銃はカスみたいなのしか無いSan
Jose ショーだけど骨董銃が豊富なのはうれしい。 って売っている人達もかなり「骨董品」だけどね、ここだけの話...
でも流石にその場で飛びつくと足元を見られるので速足で会場を一回りし、すかさず戻って出店者のおっちゃんと商談
→
現金ぱたぱたで値切りにも成功、無事に自分の物となりました。
書籍やネット上の写真でしか見る事は無い物と思っていただけに嬉しさよりも驚きの方が大きかったです。
メーカー・口径表記一切なし
今回手に入れたこのモデルは22口径だそうですが、銃の何処にも口径表示はありません。 って言うか銃のメーカーやモデル名すらありません。 売主の付けた値段票に手書きで Reid Knuckle Duster .22cal、と書いてあっただけ。 ネットで検索してみると
作者(会社?): James Reid
製造年: 大体1865年〜1882年頃
製造数: 10000〜15000位
口径:
22口径7連発(製造数の大部分がこの口径らしい)
32口径5連発
41口径5連発(凄く希少らしい)
その他: 全数彫金(エングレーブ)加工入り
との事。 このモデルは7連発なので22口径で間違いないようです ... ってどの22口径? 22口径って凄く種類があるんですけど...(汗) まぁ時期から言ってマグナム(.22 Magnum、.22 WMR)では絶対にないでしょうし、フレームが真鍮製である事、またグリップその他の形状から .22 Short の線が濃厚です。

左: シリンダーを外して装填 / 右:
長さだけならマグナムも
家に転がっていた各種22口径を入れてみた所、.22 Short(赤ダミー)、.22 Long Rifle(青ダミー) どちらも問題なく収まりましたが、.22WMR(実包)は微妙に太いらしく全く入りませんでした。 長さ的にはOKそうなんですけどね。
バレルの無い(シリンダーの余長がそのままバレルとして機能する)特殊構造を考えると、やっぱり.22 Short用ですかね。 ちなみにシリンダーを固定するセーフティがフレーム下部に付いているので初期のモデルらしいです。 シリアルは6000番台の終わり。
更に資料を漁る
ネット上の情報は所詮不正確なので、ちゃんとした出版物で詳細を掘ってみる事にしました。 James Reidで検索すると "The Deringer in America, Volume Two - The Cartridge Period" と "James Reid and his Catskill Knuckledusters" の2冊がヒットします。

左: デリンジャー イン アメリカ
(カートリッジ期) / 右: ジェームス
リードとナックルダスター
この "The Deringer in America" は以前から欲しかった本なのですが、流通価格が$65前後と少々高めで今まで踏み切れませんでした。 でも貴重な銃が手に入った記念に、またこれからも役に立つと言う期待から、階段から飛び降りたつもりで購入しました。 (結果はもちろん大満足。) ナックルダスターに関するページは4頁のみですが内容が凝縮されていて○。 また他の銃のページも同じく内容が濃いです。
ちなみに Derringer ではなく Deringer です。 かの有名なRemington O/U(所謂レミントン ダブル デリンジャー)は Derringer と書きますので、製造メーカーによって綴りが違うようですね。
次に "James Reid and his Catskill Knuckledusters" ですが、 こちらは既に流通在庫も無く、古本(しかも$80超と高価)しか選択肢がありませんでした。 内容はナックルダスターをメインに捕らえつつもリード製の銃全般とそのコピー品までをカバーしており、非常に読み応えのある一冊でした。 特に発売当時のナックルダスターの雑誌広告(値段付き)は資料として大変興味深いものでした。 (やっぱり大満足。)
こういうのを読んじゃうともっと集めたくなるんですよね、ナックルダスター。 ちなみにこの本によるとフレーム刻印なしのモデル(=今回入手した奴)は凄く希少らしいです。

左: Deringer in America より / 右: James
Reid and his... より
〆
見た目と名前がかわいいモデルですがやっぱり銃は銃ですし、ポケットに忍ばせておいて状況に応じてナックルと銃の機能を使い分けられる構造はかなり実用的。 しかもスムーズ・ボアなのでライフルマークも出ない。 うーん... プロの道具ですね(汗)
水を掛けて日当たりの良い所に数週間置いておいたら増えました...(爆
ちなみに気になる中身ですが、こんな風になっています。 メイン・スプリングは残念ながら純正ではありませんでしたが、この年代の銃では良くある事で仕方の無い事です。 またグリップ・スクリュー(と言って良いのかな?)が純正かどうかちょっと微妙な所。 まぁ100年以上前の物ですからね。 それらを差し引いても良い買い物だったと思います。
友達の友達
同じ .22 Short を使用する銃を並べてみました。 左の写真は NAA (North American Arms) リボルバーです。 先日コイツの17口径版が出るまでは世界最小の現代銃リボルバーでした。 モデルガンじゃなくガスガンで作ったら面白いサイズですね。 タナカさん、作って、ペガサスで(笑)
右の集団はアンティーク・他、各種混合です。 右の2丁(NAA と Astra)は現代銃なので購入にはしっかりと登録が必要です。